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野外指導者に必要なスキルとして、「野外生活技術」「遠征計画」「リーダーシップ」「リスクマネジメント」「環境に対する責任」「教育」の6つの柱が示されています。その全てのスキルを横断するものとして「判断」が挙げられており、WEAカリキュラムにおいて最も重要なスキルと位置づけられています。それ以外に、クライミング、パドリング、スキーイングなどの指導者が選択する「冒険活動の指導技術」と、「野外救急法」は、WEAのコースの中では完全に補完されず、指導者が各自の責任で取得します。

8.1.判断

判断は、意思決定をするために、既存の知識と過去の経験を統合し、状況に応じた最適解を選択するスキルです。適切な判断ができなければそれ以外の全てのスキルを効果的に使うことができません。正確で普遍的な判断は野外指導者にとって必須です。

野外指導者は…

  • 野外指導において、自分の判断について包括的で一貫性のある説明ができます。
  • 特定の状況において関連するさまざまな情報を包括的に分析できます。
  • 教育効果、ミッション、参加者、状況に応じて最適な意思決定ができます。

9.1.野外生活技術

野外生活技術は、野外を安全に旅行し、食料、水、シェルターを確保するための、野外において環境に対する責任と持続可能な技術です。

野外指導者は…

  • 環境に合わせた適切な装備、服装の準備、選択、修理ができます。
  • 安全な移動とナビゲーションができます。
  • LNTに基づいたトレイルの選択、キャンプ生活ができます。
  • 適切な水分補給、食事、衛生管理ができます。

9.2.遠征計画

遠征計画は、数日間の野外遠征を計画し、実行するための知識とスキルです。

野外指導者は…

  • 安全で快適な数日間の遠征ルートを計画できます。
  • 効率よく、美味しく、栄養価のある食事を計画できます。
  • 団体の方針やリスクマネジメントの基準に基づいて遠征を計画できます。
  • 装備、交通手段、資金を管理できます。

9.3.リーダーシップ

野外におけるリーダーとは、さまざま条件において、参加者の目的を達成するために、リーダーシップ理論を理解し、効果的なコミュニケーションをとり、参加者に対して適切に介入できる、信頼ある人です。

野外指導者は…

  • 状況に応じたリーダーシップ理論を説明し実行できます。
  • 自己のリーダーシップスタイルを理解し、適切に発揮できます。
  • リーダーの役割を説明できます。
  • リーダーシップのロールモデルを表現できます。
  • ツーウェイのコミュニケーションをとることができます。

9.4.リスクマネジメント

リスクマネジメントは、参加者とスタッフのリスクを体系的に分析し、最小化する計画を立てるとともに、事故から法的なリスクを最小化するための知識です。

野外指導者は…

  • 一般的なリスクマネジメントの用語、概念を説明できる。
  • 野外における一般的なハザードを同定できる。
  • プログラムの計画、実行、評価においてリスク評価ができる。
  • 緊急時において捜索、救助を実行する知識と技術がある。

9.5.環境に対する責任

環境に対し責任を持つためには、地域の生態系と文化を理解し、持続可能な遠征計画と実行ができ、現在及び将来の世代のために自然を

野外指導者は…

  • 環境に対する思想や実践のもととなった出来事、人々、概念を説明できる。
  • 遠征の計画と実行において、持続可能な実践し、参加者に指導できる。
  • 野外倫理を持ち、野外指導者として適切に振る舞うことができる。

9.6.教育

効果的な教師は、体験学習理論を応用し、効果的な学習体験を計画、指導、評価し、参加者が主体的に学べるように支援します。

野外指導者は…

  • 野外指導に関する基本的な理論と原理を説明できます。
  • 野外を活用して目的を達成するために効果的な学習体験を計画できます。
  • 野外でさまざまはティーチングテクニックを応用できます。
  • 授業前、中、後に適切な評価ができます。