COEクリニックは、野外指導の従者に対して、WEAの教育システムと、指導法を理解し、WEAコース(OLE、OLTC、COL)を開催するための情報を提供する、最低20時間以上の研修です。研修には、SPECモデルに基づいた、WEA6+1のスチューデントティーチングが含まれます。

対 象

野外指導者の育成に長年従事してきた教育者を対象としています。子供のキャンプ指導は、指導者養成とは異なるため、指導歴に含まれません。一方で、中高生を対象に、リーダーシップ、野外生活技術、LNTなどの指導をおこなってきた指導歴は、資格認定委員会の判断になりますが、指導歴としてカウントできる場合があります。主に以下のようなプロフェッショナルのキャリアパスを想定としてます。
・高等教育機関において野外指導を行う教員
・野外専攻を持っていたり、野外教育を強調する中・高等学校の教育(ただしCOLの受験は18歳以上)
・子供キャンプにおいて、スタッフ、ボランティア養成を行う担当職員
・野外指導者養成を行う民間団体の野外指導者

参加条件

COEクリニックの参加者は、高度な野外経験を有し、長年このフィールドで野外指導者の育成を続けてきた専門家を対象とします。その裏付けとして、100日以上のフィールドでの野外指導経験があり、必要に応じて指導実績の根拠資料の提出が求められるときがあります。根拠資料としては、指導を行なったプログラムの実施要項、報告書などが挙げられます。

100日の内訳として、3泊4日以上のオーバーナイト遠征を行う野外プログラムの合計が、30日以上含まれなければなりません。一方で、日帰りのプログラム(スキーやクライミングなどの技術指導、LNT、野外救急などの実技指導、キャンプ場に滞在する野外指導など)の指導は21日以内とし、3時間未満の指導の場合半日と換算します。また、チャレンジコース(ASEやPAのロープスコース、イニシアティブゲームなど)の指導は7日以内とします。

重要:WEAの指導法は、体験学習法に基づいた指導者養成を行うため、Leader Of the Day(LOD)スチューデントティーチング、多角的評価等の教授法を30日以上実践し、その根拠資料が求められます。もし、これらの指導経験を持たなかったり、言葉の概念が理解できない場合には、OLTC、COLコースを事前にアプレンティスとして参加することを推奨します。また、いずれの条件も満たせない場合、COEクリニック修了後、アプレンテティスとしてOLTC、COLコースに参加し、コースを指導するCOEから、COEレベルの評価を得た時点で、COEの資格を認定します。

ポートフォリオ

ポートフォリオ(個人学習履歴)は、プロフェッショナルとして、必須の書類です。これらの記録を準備できないものは、明らかにプロフェッショナルとしての資質の欠落を意味ます。COEクリニックの参加者は、事前、もしくは一部のポートフォリオはクリニックで作成方法を理解した上で、全てそろえる必要があります。これらのポートフォリオは、資格認定委員会で評価され、1)合格、2)追加資料の要求、3)不合格が決定します。最終的に合格したものに、COE資格が付与されます。

プロフィール

プロフィールは、COEクリニック参加前に必須となります。100日以上の指導歴は参加条件として確認するためであり、全ての情報は、COEの合否とは一切関係ありません。

カバーレター:この書類は評価の対象外です。単に自己紹介、野外指導育成に対する思い、あなた自身の個人として、野外指導者としての特出すべき点を、800−1200字程度で記載してください。

履歴書(業績書):学歴、職歴、社会的活動(委員会、学協会運営など)、資格、受賞歴などを記載してください。

野外指導歴:最低100日以上の野外指導歴をリストアップしてくだい。アシスタント、アプレンティス、トレーニングコースの経験も含まれます。コース名、期間、活動場所、対象者、活動内容、自身の役割がわかるように整理してください。

野外教育(ウィルダネス教育)に対する考え:野外教育(ウィルダネス教育)に対する個人的な考え、価値、信念を述べてください。また、自己の得意とする活動内容、指導法、評価法など、野外指導者としての強みを、これまで体験から説明してください。

ポートフォリオ

WEA6+1全ての教育コンポーネントで、あなたがカリキュラムデザイン、指導、評価できる根拠が必要です。根拠資料は資格、実施要項、指導者評価、ビデオなどさまざまなリソースがあります。それぞれの教育コンポーネントに、最低三つ以上の根拠資料が必要です。COEクリニック終了後、30日以内に完成させてください。

カリキュラムデザイン&指導:体系的な野外指導者の養成をおこなっている根拠を示してください。教育シラバル、スタッフトレーニング要項、レッスン・スキルビデオなどが含まれます。

評 価:それぞれの教育コンポーネントで用いている評価方法を示してください。コースで使う評価シート、スキルのルーブリック、生徒のジャーナルなどが含まれます。

資格・研修教育コンポーネントに関連する資格や研修修了証を掲載してください。資格証、学位証、発表論文、発表証明書などが含まれます。

その他の根拠:上記の三つに含まれないWEA6+1に関わる根拠を任意で追加してくだし。自身の記事、論文、インタビューなど

それぞれの教育コンポーネントにおいて、評価者が理解しやすいように、要約を作成してください。また、それぞれの根拠資料がどのように関連しているのか説明してください。

根拠資料例

・書類
・ジャーナル
・ルートプラン
・食料計画
・スキルビデオ
・教材
・レッスンプラン
・証明書
・インストラクター評価

・推薦状
・クライミングログ
・遠征報告
・辞令
・生徒評価
・カリキュラムプラン
・ティーチングビデオ
・著書
・外部評価

・ルーブリック
・評価フォーム
・指導ビデオ
・資格
・発表
・ウェビナー
・緊急時の手順
・運行規定
・実施要項