A15. 2014年に施行される新カリキュラムでは、以下の資格が計画されています。

Outdoor Enthusiast:野外で自立して行動、安全管理、健康管理ができる。

Outdoor Leader:3泊以上の山行ができ、野外でOutdoor Enthusiastのカリキュラムを指導できる。

Outdoor Educator:4泊以上の山行ができ、野外で他のスタッフをマネジメントし、Outdoor Enthusiast、Outdoor Leader:のカリキュラムを指導できる。

Certifying Examiner: Outdoor Enthusiast、Outdoor Leader、Outdoor Educatorの評価ができる。 Continue reading ‘Q15.どのような資格認定をとることができますか?’ »

A13. Q11.と同様

(もしくは)OBSは青年の自己成長に焦点を当てたプログラムですので、大学生が参加し、野外指導者のための基礎的な体験と興味(将来展望)を育成するためにたいへん優れたプログラムですが、参加者に対し指導者として資質を保証するものではありません。一方NOLSは、山岳地域における活動技術に焦点を当てたプログラムのため、登山学校などでは導入の可能性がありますが、すでに国内では、類似したプログラムを持つ団体が多く、日本国内で新たにオリジナリティを出すのは難しいといえます。一方、WEAは、野外指導者を目指した学生に、山岳地域を活用して指導できる資質の証を与えるもので、現在の野外教育を専攻する大学生のニーズに合致しています。

A12.OBSは、1974年に国内ではじめて試験的に実践された後、1989年に長野県小谷村で活動がスタートしました。また、ちょうど1988年から1990年まで、長期の冒険活動を推進する「フロンティアアドベンチャー事業」が施行され、冒険活動に対する注目が集まったことにより、OBSも国内の野外教育関係者の間で認知されるようになりました。

 次ぎに、NOLS、WEAが国内で認識されていない原因の一つとして、OBSの普及とそれに伴う指導者養成の必要が、アメリカほど爆発的に広がらなかったことが挙げられます。元もとNOLSは、OBSの指導者養成のために設立されたミネソタOBSが発展したものであり、WEAもそれらの指導者養成を行う大学のカリキュラムにスタンダードを設ける目的で開始されました。

 また、NOLSが国内で普及しなかった原因として、国内には伝統的に登山技術を養成する団体が飽和状態であり、NOLSを導入する必要性がなかったと言えます。

 一方、WEAは、我が国でも伝統的に登山を活用する教育活動はありましたが、WEAの3週間以上の実習を必要とするカリキュラムや、それを導入できる大学のシステムの根本的な違いにより、国内での普及の大きなハードルとなってきました。

 WEAは、2014年に40年ぶりにこれまでの18ポイントカリキュラムを見直し、新しい指導者養成制度を施行します。この新カリキュラムは、日本国内で野外教育指導者の育成を行う大学であれば実施可能であり、我が国の伝統的な野外教育指導者の資質を保証し、かつ他団体にはない資格であるため、今後ニーズが高まると考えられます。

A11.OBS(Outward Bound School)は、冒険活動を活用し、参加者の自己成長に焦点を当てた学校です。一方、NOLS(National Outdoor Leadership School)は山岳地域での活動におけるテクニックに焦点を当てた学校です。一方、WEAは山岳地域を活用できる野外教育指導者の育成に焦点を当てた学校です。いずれの団体も、山岳地域(ウィルダネス)と言うフィールドを利用する点では共通しますが、対象者、目的が異なります。

A9.ウィルダネスにおける衛生管理の方法を実践し、長期間ウィルダネス環境下で衛生的に生活することができます。それらの知識と技術もWEAのカリキュラムに含まれます。

A8.原則的には個人装備は自分ですべて準備します。ウィルダネスプログラムでは、道具や服装は、命を守るために極めて大切な要素となります。

A7. 登山は、老若男女を問わず親しまれているアウトドアレクリエーションです。アウトドア・リーダーになるために、特別な体力は必要ありません。健康的に日常生活をおくることのできる体力があれば十分です。

A5.アウトドア・リーダーの資格を取ることで、LTN(Leave No Trace)トレーナーと、WFR(Wilderness First Aid Responder)の資格を取ることができます。また、今後、国内の既成団体とも、各団体の規定する課程認定条件(カリキュラム、講師)を満たしていくことで、例えば、キャンプ・インストラクター、登山ガイドなどの資格を発行することが十分可能です。

A4.日本キャンプ協会の公認するキャンプ・インストラクターは、主として施設内において、キャンププログラムを提供し、キャンプの教育目標を達成できるようファシリテーションできる資格です。その上位資格としては、キャンププログラムを企画運営し、団体をマネジメントすることのできるキャンプディレクターという資格があります。

 一方、日本山岳ガイド協会が公認する登山ガイド(現在ステージ1,2)は、人々を安全に、環境に配慮して、無雪期の整備された山岳地域で引率できる能力の証です。この上位資格には、無雪期、積雪期及び整備、不整備を問わず山岳地域でガイドできる山岳ガイドや、世界中の山でガイドできる国際ガイドがあります。

 大別すると、前者はソフトスキルに焦点を当てた資格、後者はハードスキルに焦点を当てた資格と言えます(いずれの資格も両方のスキルは必要ですが)。前者は山岳地域での安全管理、環境配慮の能力は保証されていません。一方、後者は、安全に山行を行うことがガイドの目的で、特定の教育目標を達成するためのファシリテーション能力は保証されていません。つまり、WEAの公認するアウトドア・リーダーとは、これらの2つの資格を融合し、山岳地域(ウィルダネス)を活用し、特定の教育目標を達成するためにファシリテーションできることの能力の証と言えます。

A3.WEAの公認するアウトドア・リーダーは、人々に、ウィルダネスプログラムを提供し、教育目標を達成できるようファシリテーションすることのできる能力の証です。よって、今日、登山や川下りなどのアウティングを行っている野外教育施設、団体、学校には今後普及していくと考えられます。