Rules are for fools.
ルールに盲目的に従うことよりも、状況を適切に判断し、意思決定をする。
ポール・ペッツォ
WEA創設者
2009年、WEAは社会状況や教育環境の変化に伴い、それまで30年あまり全米の野外指導者養成の基準となっていた18ポイントカリキュラムから、国際的な野外指導者資格のレビューに基づき、より柔軟な教育課程を計画できる6+1カリキュラムを再構築した。
6+1カリキュラム
野外指導者に必須の技能を、「野生生活技術」「遠征計画」「リーダシップ」「リスクマネジメント」「環境スキル」「教育」の6つのコンポートに分類した。これらの知識とスキルを効果的、かつ適切に活用するためのスキルとして「判断」を、6コンポーネントを包括するコアスキルとして位置付けた。また、6コンポーネントを実践するための基礎技能として、各種アウトドアパスーツを行うための「冒険活動(推奨資格)」と、事故後の適切な対応を行うための「野外救急(必須資格)」を位置付けた。


判断
Judgement
既知の知識と経験を、現在の状況と統合し、最適な意思決定に至るスキル。全ての野外指導スキルを効果的に活用するために、適切な判断が必要であり、野外指導者・教育者のコアスキル。
・野外指導における、判断と意思決定について一貫した説明ができる。
・特定の状況における、包括的な情報収集、選択肢を分析できる。
・得られる結果、目的、参加者、状況に適した意思決定を実行できる。

野外生活技術
Outdoor Living Skill
バックカントリートリップにおいて、参加者の身体的、心理的健康を維持し、数日間に渡り旅行を継続できる、持続可能な技能。全ての冒険トリップの基礎となる。
・野外での装備と服装について、適切な選択、使用、修理ができる。
・野外を安全に移動し、目的地に到達できる。
・LNTに従い、トレイル、キャンプサイトの選択、使用ができる。
・野外において、適切な水分、栄養の衛生管理、補給ができる。
・野外において、身体、排泄物の適切な衛生管理ができる。

遠征計画
Plan & Logistics
数日間のバックカントリー遠征を計画し、計画に基づき遠征を効率的に運行し、遠征の目的を達成するために柔軟に修正することのできる技能。
・数日間のバックカントリー遠征を、目的に応じて、楽しいトリップを計画できる。
・遠征に必要な栄養価、エネルギーを満たして、美味しい食料計画を立てられる。
・組織、地域のポリシー、ルールに従って、トリップを計画し、必要な許認可を管理できる。
・遠征を通じて必要となる、装備、輸送手段、緊急時対策を計画できる。
・遠征を実現するために、財務を管理し、

リーダーシップ
Leadership
参加者の目的を達成するために、変化する状況の中で、柔軟にスタイルを変化させ介入する技能。対象、状況に応じた高いコミュニケーションスキルがあり、遠征中の様々な関係に対して高いエクスペディションビヘイビアを実践できる。
・状況に応じたリーダーシップ理論を説明でき、状況に追わせて適切に実践できる。
・指導者倫理、プロフェッショナルとして意識があり、ロールモデルとなれる。
・集団の状況、人間関係、クライシスに認識し、適切に統制できる。
・コミュニケーションのノイズを除去し、ツーウェイのコミュニケーションが取れる。
・論理的に思考し、信頼感があり、心身が健康である。

リスクマネジメント
Risk Management
顧客、スタッフ、組織へのリスクを最小限に抑え、発生した問題に対して、法的責任を最小限に抑えるために体系的な計画、評価とリスクのコントロール。
・一般的なリスクの概念と用語を説明でき、野外状況に応用することができる。
・野外におけるリスク因子を同定し、必要に応じて排除できる。
・プログラムの設計において、社会的に受容できるレベルにリスクマネジメント計画を設計できる。
・事故に対して、法的責任を最小限にする緊急時対応が計画され、実践できる。

環境スキル
Environmental Integration
野外における生態学的、文化的資源の理解、プログラムと遠征の実行における持続可能な実践、そしてん現在と将来にわたるウィルダネスの力と価値の認識。
・環境思想の形成における主な人物、出来事、概念を説明できる。
・基礎的な自然誌、文化誌を理解し、参加者に効果的に解説できる。
・遠征の計画と実行の全てにおいて持続可能な実践を自ら実演し、参加者に指導できる。
・個人及び野外指導者としての環境倫理を養い、説明できる。

教育
Education
野外において、学習目標を達成するために、体験学習理論及び各種教育原理を応用し、効果的な体験を計画、提供、評価する技能。参加者の学習意欲を刺激し、学習に動機づけ、自ら学習する環境を創造する。
・教育の基礎的な理論、原理を説明し、実践できる。
・特定の学習目標を達成するために、自然を活用し、構造化された体験を設計できる。
・様々な学習スタイルを実践し、参加者に合わせて選択できる。
・学習の事前、事中、事後に評価を行い、適切にフィードバックを行うことができる。

冒険活動
Adventure Program
特殊な環境を移動するために必要なテクニカルスキル、リスクマネジメント、環境スキル。
アウトドアパスーツとは、参加者の能力、目的に応じて、人の手の及ばない自然に広がる可能性のある動力を用いない運動であり、ウィルダネストリップの主要な構成要素となる。具体的は、ランドベースとしてハイキング、ロッククライミング、バイキング、ウォーターベースとして、カヤック、ラフティング、スノー・アイスベースとして、スキー、マウンテニアリング、アイスクライミングなどが挙げられ、それぞれの活動で異なったテクニカルスキル、リスクマネジメントスキル、環境スキルが必要となる。

野外救急
Wilderness Medicine
医療機関に引き継ぐまでに長時間かかり、特殊な環境に長時間暴露し、医療資材の限られた野外状況において、傷病者の評価、処置、搬送を行う応急処置技能。
通信手段があり、24時間以内に医療機関に引き継ぐことができるWFA、通信手段があるが、医療機関に引き継ぐまでに24時間以上かかるWAFA、通信手段がなく、医療機関に引き継ぐために24時間以上かかるWFRの種別があり、遠征エリアに応じた資格を維持することが、WEA指導者の必須となっている。
