WRMJワークショップ「戦術的戦傷救護(TC3)と日本での運用 ~ウィルダネスファーストエイドとの類似・相違点、TC3における法的側面~」

山寺圭(一般財団法人エマージェンシー・メディカル・レスポンダー財団(EMR財団)/在日米海軍横須賀基地)

1.戦術的戦傷救護(TC3)とは何か?その誕生と歴史的背景、変遷について
・第二次世界大戦~ヴェトナム戦争~イラク・アフガン戦争における傷病兵の生存率の変遷
・戦場救護の転換点―ソマリア・モガディシュの戦い
・増加するテロリズムとアクティブシューター(銃器による乱射事案)、大規模災害(多数負傷者事案)への対応とその類似点
・TC3からTECCへ―治安機関の病院前外傷救護対応への取組みと今後の展望
2.病院前外傷救護―戦場と一般社会との相違点、ウィルダネスファーストエイドとの類似点
・爆発物・銃弾による外傷への処置
・砲火下・極限状況での救護
・限られた装備での救護
・処置の優先順位化
・長時間経過後の病院での処置(後送)

3.TC3の概要
・TC3の三つの目的(戦傷者の救護/更なる戦傷者の発生防止/任務の完遂
・TC3の三段階(銃砲火での救護=CUF/戦術的野外救護=TFC/戦術的後送救護(TEC)
・TC3ガイドラインの変遷―戦場での実証例、防ぎ得た死の回避
・TC3の基本原則PMARCHP
・止血処置(様々な止血帯・止血剤・エマージェンシーバンデージ)
・気胸処置(チェストシール・胸針)
・その他の処置(気道の確保/輸液蘇生/疼痛管理/熱傷処置)
・米軍支給IFAK(個人携行用ファーストエイドキット)/CLS(コンバットライフセイバー)ファーストエイドキットとその内容

4.法的側面
・合衆国軍隊における各軍軍医、看護士、衛生兵、CLS、TC3プロバイダーの位置付け、米国法執行機関における救急救命・外傷救護訓練
・自衛隊、国内法執行機関における救急救命・外傷救護訓練
・日本におけるTC3/CLS/法執行機関向け外傷救護訓練の導入の背景と社会情勢の変化(大規模災害、多数負傷者事案、官庁機関の国連平和維持活動への参加、2020オリンピックへの準備等)
・国内関連諸法規との整合性(正当業務行為、緊急避難、医師法、薬機法等)と判例
・処置可能範囲、訓練受講・更新の義務について

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です