the 4th WEAJ Conference 2016 Report

スクリーンショット 2016-06-29 13.05.596月25日-26日、宮城県仙台市夢メッセみやぎにて、第4回WEAJカンファレンスが開催されました。4回目にして初の単独開催、2日間の日程となりましたが、日本全国からはWEAJメンバーと、地元からは宮城の野外を担う、ホープ達が集結しました。今年のテーマは「野外教育×復興支援」。単なる復興支援に留まらず、産業、観光、人材育成としての野外教育の在り方が議論されました。

6月25日

【オープニングセレモニー】
WEAJは、日本と世界のブリッジ、野外教育と冒険教育のブリッジ、キャンプ教育とエクスペディション教育のブリッジ、研究者と実践者のブリッジを目指します(オープニングスピーチより)。
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【オープニングキーノート】
「WEAカリキュラムで判断力を磨く」フランソワ・ギユー(WEA副会長)
WEAの創始者であるポールペッツォの即席と、彼がWEAカリキュラムにおいて、判断をいかに重視していたか解説されました。公演後、WEAとWEAJによる連携協定の調印式が行われました。
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【ワークショップ1】
「国際野外冒険指導者(GOAL)プログラムの紹介」グワン・ジャン・ウー(国立台湾体育大学)
台湾国立大学で約6週間にわたって行われ、WEAコース、LNT、WFA、AEEファシリテーターなどの資格を一気に取れる、グローバル・アウトドア・アドベンチャー・リーダーシップ(GOAL)プログラムが紹介されました。また、これまでに数多くの国際連携プログラムが紹介されました。
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「Who’s PP?」林綾子・水津真委(びわこ成蹊スポーツ大学)
WEA創始者であるポールペッツォの生涯をワークショップでレビューし、彼が残した数々の格言の紹介と、それが今もなお野外教育指導者の大切な哲学として息づいていることを実感しました。
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「感じてみようリーブ・ノー・トレイス~入門編~」西島大祐(鎌倉女子大学短期大学部)
このワークショップは、リーブ・ノー・トレイスに関心のある方を対象にして、さらに興味を深めていただくことを目的に開きました。リーブ・ノー・トレイスの意義や7原則についてのレクチャーから始まり、その後いくつかのカードを使いながら全員でスキットなどを行いました。参加して下さった方々には、このワークショップをきっかけにリーブ・ノー・トレイスをさらに突き詰めていただければと願っています!
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「九州における経営者/ビジネスマン向け野外研修の事例について」古谷繁明(エンカレッジ株式会社)
森のようちえんなど野外教育事業の運営者、海外の研究者、これから野外の仕事を志す学生などが参加しました。経営者やビジネスマンに対する集客アプローチ、研修のテーマ設定について参加者の関心が高く、積極的な質問と議論が交わされました。研修で用いられているWEAの理論に対しても関心が高まりました。
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【イブニングソーシャル】
今年も、オークション絶好超!スポンサー企業やWEA本部からの豪華景品が飛び交いました。
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6月26日

【ワークショップ2】
「国際カリキュラムにおける地域の文化、民族性の役割」ベンジャミン・ゴアリック(国際登山学校)
発表資料ダウンロード
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「スカッとヤガイ」岡村泰斗(backcountry classroom Inc.)
国際的な野外教育関連学協会をレビューし、それぞれの用語の定義について解説しました。さらに、それぞれの専門領域がどのような関係性にあるのか、概念モデルをフロワーで作成しました。みなさんが野外教育のなかのどのあたりで活動し、どこを目指していきたいのかお役に立てましたでしょうか?発表資料ダウンロード
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「山のトイレ −オリジナル携帯トイレの作成法−」濱谷弘志(北海道教育大学)
国内の山岳エリアでの最新のトイレ事情を解説し、ホームセンターで簡単に手に入る素材を用いて、簡易トイレの作り方を全員で体験しました。
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「トリッププランニング」徳田真彦(北翔大学)
地図を使った事が無いという人、改めて地図についての知識を深めたいといった人などが集まりました。ピーク、尾根、谷、コルといった地形を確認し、1/25000地形図のテクニックについて学びました。オン、オフ、それぞれの山行時間の算出方法に慣れ、野外教育者としての「幅」を広げていってほしいと思います。
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【ワークショップ3】
「リーダーシップ、判断、その複雑性」フランソワ・ギユー(WEA副会長)
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「野外教育をナリワイとするために」島崎晋亮(信州アウトドアプロジェクト)
SOUPの経緯、事業紹介と共に、職業として野外教育を行っていくために必要な力について協議しました。
発表資料ダウンロード
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「これがほんとのSAMスプリント」岡村泰斗(backcountry classroom Inc.)
野外の現場で長期間の避難を想定した、がちのSAMスプリント固定法を行いました。改めて、SAMスプリントの汎用性、機能性、信頼性を体感しました。今や1グループに1つマストの野外救急装備です。
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「リサーチゼミナール」コーディネーター:徳田真彦(北翔大学)
大学助手、大学院生、学部生など、今まさに研究に関して取り組んでいる人が集まり、今回2名の参加者から発表が行われました。「キャンプ体験が児童のアサーションに及ぼす影響」、「体つくり運動におけるASEの効果について」といった題目でした。発表後には、参加者から疑問に思った事、もっと詳しく知りたい所、修正点など活発な意見が出てきました。普段他大学や他業種の人に研究計画を見てもらう機会は少ないので、今回とても新鮮な視点からの意見が飛び交い、有意義な時間となりました。
体つくり運動におけるASEの効果について
キャンプ体験が児童のアサーションに及ぼす影響
【エンディングキーノート】
「女川町の復興とそこから考えるリーダーシップ」須田善明(女川町長)
津波により壊滅的な被害を受けた女川町の復旧、復興を通して求められたリーダーシップの在り方について、震災当時から町長として、今もなお奇跡の復興を担ってきた女川町長須田氏より、講演をしていただきました。野外教育における、特に危機場面におけるリーダーシップを共通することが多いことに改めて気付かされました。
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【シンポジウム】
地域と世界の人をつなぐみちのくの自然(安田健司/似田貝諭/村上美智子)
震災後より、沿岸部で自然体験活動や自然学校を通じて、東北の復興をリードする3つの団体に活動事例を紹介していただきました。5年経ったいま、野外教育をどう、産業、観光、人材育成につなげていくか、その役割の潜在的な力を垣間見ることができました。
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6月27日

【ポストカンファレンスエクスカーション】
石巻市雄勝地区で、復興支援として入植し、現在は事前学校として農産業体験、地域おこし、野外教育を行うMORIUMIUSに訪問しました。雄勝地区周辺の震災遺構の見学や、語り部による当時の様子の講話など、改めて大自然の驚異と、その中で生き抜く人の力強さを感じた1日でした。
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【仙台大学WEAワークショップ】
カンファレンスツアー最後は、実行委員長岡田氏の勤務する仙台大学で、今回のメインゲストのフランソワ・ギユー氏よる、SPECのワークショップを行いました。さすがWEAのトップインストラクターのワークショップだけあって、最初は緊張気味だった学生たちも、英語のワークショップにぐいぐい引き込まれていきました。
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