森本弘太(Encourage Inc.)
岡村泰斗(backcountry classroom Inc.)
みなさん、アウトドアで、「どうしたら魅力的なインタープリテーションができるのだろう?」「登山にポストイットやマーカーを持っていけずにいつものワークショップができな」など、悩まれたことはありませんか?野外遠征を行うWEAでは、ほとんどのティーチングを野外の中で、限られた装備を用いて行います。そのティーチングをより効果的に、かつ楽しくする魔法の言葉がSPEC(スペック)です。このワークショップでは、SPECを理解し、みなさんの日頃のティーチングを、より良いものに確実にレベルアップします。
Student-Centered:参加者主体ということです。何を今更と思うかもしれませんが、みなさんのティーチングは、参加者主体という意識はあるかもしれませんが、実は参加者は聞いているだけ、しゃべっているのは指導者だけということはありませんか?参加者が主体的に問題に取り組む、指導者よりも参加者の発話量が増えるテクニックを紹介します。
Problem-Based:問題中心ということです。多くの指導者が、参加者の正しい答えを示しますが、WEAでは、参加者自らが答えを見つけ出すための課題を与えます。課題が高すぎるとやる気をなくなし、低すぎても退屈なティーチングになります。参加者にあった課題解決は、それ自体が楽しく、効果的な学習定着が期待できます。
Experiential:体験的という意味です。アウトドア自体体験的ですが、単に体験するハンズオンエクスペリエンスとは違い、分析→一般化→応用の体験学習サイクルを繰り返すことにより、普遍の真理にたどり着きます。一度の体験だけではなく、何度もトライ&エラーが起こる仕掛けがポイントです。
Collaborative:協働的ということです。ほとんどのティーチングが指導者と参加者一人一人の関係です。この構造では、参加者は自分の能力を高めることが目的になり、他の参加者の成長は問題となりません。協働的学習は、参加者同士が関わり、お互いの成長が目的となり、全員の知恵やスキルを合わせて学習します。