ドローンを利用した山岳遭難者の捜索活動の状況について

小関賢次(株式会社トラジェクトリー代表取締役)
近年ドローン(無人航空機)は様々な分野にて社会導入の実験が進められています。山岳遭難者を捜索する活動においても、2016年より導入の検討が始まり、昨2017年より実際の捜索現場へ投入が始まり、2018年は遭難直後におけるドローン捜索導入も進められています。本ワークショップでは、遭難者捜索の現場におけるドローンの活用方法を具体的な事例をもとにご紹介させて頂きながら、捜索活動におけるドローン活用の効果と課題、そして今後に向けた取り組みについて考えたいと思います。
【ドローンとは?】
捜索現場で利用しているドローンは、小型で可搬性を重視したものや、映画撮影などでも利用されている高価なものも利用しています。現在利用できるドローンの種類や特徴、現場での利用方法などをご紹介します。

【事前準備】どこをドローンで捜索するかの判断は、地上捜索隊の役割です。ご家族からの情報、警察の初動捜査状況、これまでの捜索結果などに基づき、事前に入念な飛行プランを作成します。またドローンを飛行するためには国土交通省への飛行申請や、所管の土地保有者への飛行許可が必要になります。

【フライト】現場では、山岳捜索チームと連携して、ドローンのカメラ画像を見ながらリアルタイムに捜索を行います。効果的に捜索を行うためには地上捜索チームとドローンパイロットの蜜な連携が必要です。撮影した高解像の画像データはフライト後に丁寧に画像の確認を行います。

【ドローン捜索結果の活用】ドローンを利用し撮影した画像データは、直接的に遭難者や遺留品を探すことに役立つだけでなく、地上捜索隊が捜索プランの立案や装備品を考える上でも重要な情報源となります。

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