ACA 101: パドルスポーツの国際基準

ACA 101: International Paddlesport Standards

6月18日1300-1430

Mick Hultz(Asobi Master/ACAインストラクター・トレーナー)
岸浩明(Hokkaido Great Adventure/ACAインストラクター)

2022年の知床遊覧船事故は、準備不足の事業者が地域全体の評判と収益にどれほど大きな打撃を与えるかを示しました。HTB調査(2024)は全国70社に調査し、73%が事故後の安全対策コスト増で利益を圧迫し、JCIの検査料の高騰を多数が指摘しています。北海道新聞(2024年4月)によると、道内25社の半数近くが乗客数減、72%が事故の負のイメージで予約が今なお減少と回答しています。自治体労組レポート(2023)では、事故対応で自治体予算が圧迫され、他の観光開発事業が遅延したと報告されています。つまり、一社の失敗 → 業界全体の不信 → コスト増&収益減と連鎖します。JSPAと協調しつつACAの厳格な基準を導入することで、この連鎖を断ち切り業界を守れます。

海外市場向けと謳いながら装備・安全管理・ガイド教育が国際基準に達していない事業者は、地域のアウトドア産業全体に不利益をもたらします。外国人顧客からは「安全管理が雑」、「装備が旧式」、「方法論が時代遅れ」と率直に指摘されることも多く、国際水準への引き上げは冒険観光の成長とプロの収益向上に不可欠です。このワークショップでは、国内制度と調和しつつ、国際基準を目指すACAの活用例を共有します。この包括的アプローチは、安全なパドルスポーツ環境を育み、プロの収益力を高めると確信しています。